幸せは、海にある
日本海で育まれた余市の海産物

町の北側が日本海に面し、積丹半島の東の付け根に位置する余市。かつては日本海ニシン漁の主要漁場として発展した歴史がありますが、現在ではカレイ・エビ・タラ・サケ・ウニ漁などの沿岸漁業が盛んに行われ、ヒラメやタコの水揚げも増加しています。また、新鮮な素材から生まれる水産加工品も豊富。豊かな海が育てた味わい深い海の幸は、この地で食するのが格別です。

❚ Interview

余市の海の豊かさを、

たくさんの人に伝えたい。

川内谷漁業 漁師 川内谷 幸恵さん

余市町生まれ。道内では数少ない女性漁師。本業の傍ら、観光客のウニむき体験や漁業体験などの受け入れも行なっている。水産庁「海の宝!水産女子の元気プロジェクト」のメンバー

自然のメカニズムが、余市の海を豊かにする。

以前は、仁木町の福祉事務所に勤めていましたが、父が病気で倒れ、「こんな状態では一人で漁に出ることは難しいだろう」と考え、漁師になる決断をしました。幼い頃から海辺で育ち、父の仕事を間近に見ていたので、OLから漁師への転職には全く抵抗はなかったですね。主に、父と一緒に刺網漁を行い、夏にはウニやアワビ、ナマコ、秋にはサケ、冬はヒラメやカレイなどを取っています。

漁が大量に取れたときには、興奮してテンションが上がり、「楽しい!」と感じます。夏になるとウニ漁に出ますが、身入りのよいきれいな色のエゾバフンウニを見るたびに、余市の海の豊かさ、ここで取れる魚介の凄さを感じます。漁場の近くには山があり、春になるとそこから雪解け水が海に流れ込んできます。山のミネラルが海に流れ、それにより海藻が育ちやすくなり、立派なウニが育っていくのです。

まちの人たちとつながり、道外に余市の魅力を発信。

私は、水産庁の「海の宝!水産女子の元気プロジェクト」のメンバーに登録されています。この取り組みは、水産業を盛り上げていこうとううもの。全国の水産女子とのつながり、企業とのコラボレーションや商品開発、イベントなどの企画を行っています。
また余市では農家の方や加工業の方、新魚店の方などが集まり、道外に余市の素晴らしさを発信し、新鮮な魚介や果物、野菜などを提供する活動を行なっています。商品を貰っていただいた方々は、わざわざ余市を訪れ、私たちに会いに来てくれる。そうした町内外との新しい人のつながりが広がりつつあります。
余市には海のもの山のものあり、きれいな風景もあって、住むにはとても素敵な場所。その良さをもっとたくさんの人たちに知ってもらいたいと思っています。現場では、町に宿泊場所や飲食できる場所が少ないという課題はありますが、水産業の立場から観光を後押ししていきたい。ぜひ一度、余市の海辺を訪れ、心安らぐような海の美しさを体感してください。